2016年1月10日日曜日

飲み頃について

1997 ジョセフドルーアンのモンラッシュ、1999 コシュ・デュリのヴォルネー、1995シャトー グリュオー・ラローズを頂きました。 

モンラッシュはその名にふさわしく深い金色の輝きを保ったまま、若いビジテジのグラスから濃艶に立ち上がる香りではなく、モクレンの花、カリン、アカシア蜂蜜などが混じった落ち着いた静かな香りに変わっていて、口に含むとしっかりした酸とミネラル感を伴ってバランスよく熟成している。若々しいモンラッシュも熟成のモンラッシュもそれぞれ白ワインの王様らしい風格。

ヴォルネーはコシュデュリの丁寧な作りがそのまま保存されていて、まさに赤いバラが枯れたような、芳香性がありながら落ち着いが深い香り、溶けたタンニンと酸味が絶妙。
サンジュリアンのグリュオー・ラローズは他に比べると熟成が早く進んだ感じで、おいしくいただける最終章のような気もした。サンジュリアンの愛らしいイメージが少しお疲れが入った印象も受けたが、やはりそこは二級の風格を失っていないのはさすがでした。

2006のドンペリはドンペリらしいバランスの良い統一感でやはり応用性の高い、そしてお料理やその後のワインにも上手にバトンが引き継がれるおいしいシャンパーニュである存在感は変わらず。その後に2004のポル・ロジェもいただきましたが、ステンレス醸造にこだわった骨格ががっしりとした凝縮感が印象的でした。

2015年7月4日土曜日

マグナムのおいしさ

2005ドンペリは複雑で硬質なそれらしさと、このヴィンテジの統一感のあるエレガンスがあって美味。コント・ド・シャンパーニュはブランドブランのやさしい優雅さがコントラスト。
タルボの白はボルドー白にしてはキリリの印象。コルトンシャルルマーニュは樽の細やかな甘さがシャルドネを抱えていて、さすが。ムルソーはコルトンシャルルマーニュに比べると樽がしっかりと主張していてムルソーらしい。イエルマンのピノグリージョはほのかな苦味と酸味が秀逸。


2011 ティニャネロ、2010 ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ ガヤ、2010 ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ  アンティノリはそれぞれがマグナムボトルで、同じものがマグナムに入っているだけで、こんなに深みが違うんだと驚嘆するほど。熟成がゆるやかであることと、量の多さがワインそのものの良さを十分に伝える。ガヤとアンティノリといったイタリアを代表する作り手であることはいうまでもないが、ブルネッロはキャンティと明らかに一線を画すサンジョベーゼ・グロッソの力強さ、複雑さ、フルーツの複雑な深さが感じられた。

2015年2月18日水曜日

イタリア

2010 レ・ベルゴーレ・トルテ(モンテヴェルティーネ)、2008 ルーチェ、2010 ティニャネッロ、2003 ドミナス(ナパヴァレー)、2007 クロ・サン・ドニ(ニコラポテル)がメインのワインでした。

高級イタリアらしいのはティニャネッロ、やさしい味わいで疲れないのはレ・ペルゴーレ・トルテ。どちらもサンジョベーゼのもつ赤いベリーや果実、ハーブが土ミネラル感を伴って素晴らしい。

ドミナスはナパヴァレーのブドウにフランスのエレガンスをまとっておいしい。 ルーチェはイタリアにカリフォルニアのパワーを加えたようなワインでスーパータスカンらしさが変わらずでした。

これらのワインの後のクロ・サン・ドニはやさしく胃に染み渡りました。

2015年1月7日水曜日

2014 クリスマス

2014年も健康に恵まれおいしくワインを味わうことができました。寒くて美しい季節にぴったりの2008リエ・ジュエ ベルエポック ロゼはオニオンスキン色で黄色い花、キンカンの香りにはちみつやミネラルが混じり、その泡の圧力と一体になって力強く、そしてエレガントに素晴らしいシャンパーニュでした。

ラテュールが始めてヴォーヌロマネで作った2006 ドメーヌ・ド・ユージニのエシュゾーは赤いベリーやフルーツが複雑に混じり合い、なめらかなタンニンとしっかりした酸で全体的に気品ある高級ブルゴーニュのたたずまい。ブルゴーニュの最高級レベルは、やはり他の追従をゆるさないノーブルさがある。

次にシャトー・マルゴーを味わいましたが、これに関してはブラインドでは、なかなか当てられないと思いました。もしかしたら似たような感じのものを想像してしまったからですが。他には面白ワインをグラスで楽しみました。ちょっと飲みすぎです。


 東京タワーにはハートマークが出ていて、都会らしい雰囲気満載で楽しい夜でした。

2014年8月28日木曜日

満点ボルドー飲み比べ



ブログ更新が滞りがちでしたが、貴重なワインの感想を残さねばです。2003年シャトー・ラフィット (RP100),
2003 シャトー・ラテュール (RP100)、 2003 シャトー・マルゴー (RP99)という、夢のようなワインの飲み比べです。なにしろ満点ボルドーで飲み頃ピークというわけです。ラフィットはノーブルでしっかりした骨格の気品、ラテュールは官能的で妖艶な深さ、マルゴーはしっかりした強さにエレガンスをまとって、それぞれの個性が、それぞれの深さに熟成され、ボルドーの極みを味わいました。

白では2010コルトンシャルルマーニュの滑らかでしっかりした味わい、2009 バロン・ド・エルのラ・ドーセットはロワールの最高峰にふさわしいミネラル感がしっかりとしながらも白桃などのフルーツ感がまじった私の大のお気に入りです。 他にはコンドリューが香りだけに頼らないしっかりした酸やミネラル感が抜群でした。

赤では右岸の2007シャトー・ミラン, ブルゴーニュの2007 エシュゾーやグリオット・シャンベルタンがブルゴーニュのグランクリュらしいところをあらわして変わらず面目躍如。私はカリフォルニアの高級ピノノアールを飲む機会も多いのですが、ブルゴーニュは厚すぎず、香りの複雑さと酸のエレガントさではっきりと優位性を示している気がします。一方のボルドーはナパの高級ワインがボルドー特級にかぎりなく近づいてきている感じです。


日本酒では獺祭の磨き2割3分という酒はオバマ大統領にすきやばし次郎で供された日本酒とのことですが、米の濃厚なうまみがピュアに昇華され、後味もよく飲み過ぎ注意でした。池田の呉春は歴史を感じさせる丁寧な作りが味わいになり、伝統の深さを感じました。