2008年4月5日土曜日

お花見ワイン会


お花見ワイン会 
2008年4月3日




Cuvée William Deutz Rose Millesimé 1999

Ayはシャンパーニュ地方で最も古くからブドウ栽培が行われて圧搾所がありローマ法王レオン10世やアイの領主であったフランソワ1世、ヘンリー4世などにも所有管理されていたと記録されている。Deutzは1838年にWilliam Deutz(Trader)、Pierre-Hubert
Geldermann (Champagne Salesman)によって創立された。当初はブドウ畑を買うことは無く出来上がったワインを買ってシャンパンを製造、販売していた。彼らの息子たち、Rene Deuz とGeldermann が商売を引き継ぎ畑を買い足していった。GeldermannがRenoの妹であるMarieと結婚したことで2つの家族の結束が更に強まり、国内のみならずイギリス、ドイツ、ロシアの市場へと拡大していった。この時代にSyndicat des Grandes Marquesの創設メンバーとなり、現在も使われているワイナリーとセラーを建設した。その後も
5代にわたって同じ一族によって経営されフランス内外での評価を固めていった。1993年になるとルイ・ロデレール傘下になりFabrice Rossetが代表となり規模を拡大した。ブドウは合計で190ヘクタールの畑で栽培され、多くはDeutzが所有しているが他にアイ、モンターニュ・デュ・ランス、コートドブラン、エペルネ近郊からもブドウを買っている。現在は16500ヘクトリットルのステンレスタンクをはじめ、セラーも拡大し年間150万本から180万本の生産量となっている。

テイスティングノート
 深く明るいサーモンピンク色。 ノーズは繊細でありながら個性的、だんだんとアルコールにつけたチェリーのような香りに変わってくる。 次に複雑で豊かな香りの波が押し寄せてくる。チェリーの香りが消えてワイルド・ブラックベリーのニュアンスが出てくる。ピノノアールの力強さとシャルドネ(25%)のエレガンスのバランスが絶妙。香りは長く続く。ブレンド比率;75%ピノノアール、25%シャルドネ、使われているブドウの全てはGrand Cruの畑より。

ホテル ジョルジュサンク [La Cinq Restaurant]店長コメント
Deutzはフィネスと豊かさを備えたロゼシャンパーニュで有名です。このタイプのワインに現代的なアプローチを試みています。透明なキジの目色で、香りは繊細でやわらかく、ブランデーに浸した赤いフルーツ(イチゴやブラックベリー)のブーケがあります。味わいは豊かで丸く官能的でアフターが長い。ちょっとした柑橘系の香りが軽やかさを与えます。ピノノアールがシャルドネの軽い刺激をともなって美しいフィネスとなっています。



Hernriot Cuvee des Enchantelers 1990

1794年に布地の商売をしていた地元ブルジュアのNicolas Simon Henriotと栽培学で有名だったAbbe Godinotの姪Apolline Godinotが結婚してシャンペンハウス アンリオが生まれ、以後一族によって継承されてきた。 1905年8月22日にはオーストリア皇帝、ハンバリー王であるフランスジョセフ2世からアレクダンドル・アンリオに対して「誠実に個人的に仕事をすれば彼が生きているかぎり」“御用達”の許可が与えられた。アンリオはハプスブルグ家にシャンパンを納めるばかりでなく、オランダ皇室にも提供していた。

しかし、20世紀に入るとヨーロッパ各地の畑がフィロキセラの被害、つづいて1914-1918年には第一次世界大戦によってランスやその地域が破壊された。1925年になってエチエンヌ・アンリオがブドウ畑を買い付けてハウスの再建にとりかかった。エチエンヌの死後、息子のジョセフ・アンリオが1957年には後を継ぎ、後にシャールス・エイドシック(当時はヴーヴクリコ ポンサルディンと呼ばれていた)の社長になりアンリオの名声を広めていった。

生産量は年間約100万本と小規模ながら、その品質は世界的に著名な評論家や専門誌から賞賛され、極めて高く評価されている。 創業以来、シャルドネ種に重きを置いたエレガントなシャンパーニュづくりを続けており、その伝統は、ブシャール ペール エ フィスやウィリアム フェーブルを復興させた先代のジョセフ・アンリオ氏らを経て、1999年には現当主である12代目のスタニスラス・アンリオ氏へと脈々と受け継がれている。

原酒となるワインの長期熟成のポテンシャルを重視して、シャンパーニュでは珍しく、伝統的にピノ・ムニエ種を使用せず、シャルドネ種とピノ・ノワール種のみを使用しています。軽やかさとフレッシュ感はシャルドネから、力強さと骨格は熟成したピノ・ノワールより、絶妙なバランスと複雑さを醸し出します。


Cuvee des Enchantelers
偉大なヴィンテージにしかつくられない、アンリオのプレステージ・キュヴェ。“アンシャンテルール”とはカーヴでワインが発酵するのを見守る職人を意味する、古くからのシャンパーニュ地方の言葉です。シャルドネがリッチさと複雑性をワインに与え、ピノ・ノワール種が力強さとスパイシーさをもたらします。地下セラーで9年以上にわたる熟成を経てオリ引きされた後、さらなる熟成を待って世に出されます。ヘーゼルナッツやカラメルのような熟成香とシトラスやミント、スパイスやモカのような複雑味。果実味・酸・ミネラルがいずれも高いレベルでバランスをとり、しっかりした厚み、長い余韻が特徴。




2006 Duchhorn Sauvignon Blanc Napa Valley

ナパバレーの幾つかの畑のブドウを使っている。どちらかというと暖かい場所にある畑を選びリーフキャノピーを行っている。ソービニヨンブランとセミヨン両方に特定のクローンを使い醸造法はフルーツの明るさを得るために全房ごとプレスし、樽(100%フレンチオーク)に入れて何度か酵母の澱をかき混ぜあわせてワインに複雑さを豊かさを与えた。樽とフルーツのバランスが良くなるまで幾つかの樽を移動させました。その後、ステンレスタンクで発酵させたワインとブレンドしました。樽発酵したワインは30%。 

テイスティングコメント: 生き生きとした酸がトーストオークと釣り合って味わい豊か。アロマは熟したメロン、レモン、キュウイフルーツ、パイナップル、ジャスミン、はちみつ、タイム、ちょっとしたスパイスがあります。味わいはトロピカルフルーツとグレープフルーツのような柑橘系、アプリコット、レモングラス、パパイア、パイナップルなどが長く楽しめます。78%ソービニヨンブラン、22%セミヨン。

Wine Advocate
December 2007
ハニーサックル、春の花、ワックス。バックには樽のニュアンスがあります。 90 points

Wine Spectator
August 31, 2007
明るいレモン、グレープフルーツ、ライムの香りが新鮮。パイナップル、マンゴー、パッションフルーツなどのトロピカルな味わいがフィニッシュに厚さを与えている。強さとスパイシーさを兼ね備えたスタイリッシュワイン。
90 points










ボジョレ概要

ブルゴーニュ南端のボジョレ地区は、南北に55km東西12~15km平均標高300mの起伏に富んだ地域にある。総面積は約22,000ha、大規模なドメーヌは少なく、小規模耕作者が4,000軒にものぼり、小作制度が広く行われている。ボージョレの土壌は、ボージョレ山脈とぶどう畑の北は、花崗岩と片岩からなる第1紀地塊。南のピエール・ドレ(黄金の石)の地区では、第2紀の粘土石灰質土壌で、ソーヌ河の周辺は沖積土。ワインはたっぷりありますが、水も例外ではありません。湧き水や水流は豊富にあり、これに雨水が加わり、ボージョレ西部の森を潤します。しかし東部のボージョレのぶどう畑ではフェーン現象によって、雨量は少なく、年間降水量は740mmほどです。ボージョレ地方は最も雹に見舞われることが多い地方の一つです。夏の酷暑が来ると決って雹が降り、収穫に損害を与えます。ボージョレは確かに非常に暑く(最高記録は03年8月の42.6℃)、冬の気温はかなり低く(最低記録は1963年の-21.8℃)、頻繁に-5~-10℃の霜にみまわれます。
 ボジョレワインの大きな特徴は二つ。一つは栽培ブドウの約98%が正式名Gamay Noir a Jus Blancガメ・ノワール・ア・ジュ・ブラン(白い果汁の黒ブドウ)で、この地方特有の花崗岩系土壌に良くあって、他の地域では真似の出来ない、フレッシュでフルーティーなワインが出来る。もう一つの特徴は醸造法。ブドウを破砕せずに粒のまま発酵槽に入れ、底部に溜まった果汁の発酵で生じる炭酸ガスを利用し粒の中で発酵させ、その後に圧搾する方法「マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬発酵法)」。第一アルコール発酵時に果帽を押したりポンプオーバーをすることが多い。アルコール発酵後に乳酸発酵を行う。  ボジョレには四つのACがある。 (1)Beaujolais (2)Beaujolais Superieur(最低アルコール度数が1%高いだけ) (3)Beaujolais Villages (4)Cru Beaujolais。 Beaujolais Villagesはこの地方の北半分に広がり、その中心部にCru Beaujolaisの10ヵ村があり、南半分に広がる単なるBeaujolais ACとはハッキリと品質の差がわかるものが多い。

モメサン

1865年にマコンで創立され、徐々にボジョレ地区に進出し、ボジョレ地区でも代表的な生産者となる。この2ヶ所にまたがる歴史はブルゴーニュの品質を重視する考え方とボジョレの生き生きとした味わいを表現するという考え方の両方を追求する生産者となった。モメサンは自らのワイン作りの考え方と合うブドウ生産者とパートナーシップを結んでいる。ワイン作りには、合理的な栽培方法、グリーンハーベストによる結実制限、剪定、収穫時に小さなケースを使うこと、手での選果、足でパンチダウン、栽培計画を月のカレンダーに従うことなどがある。現在のワイナリーの場所は19世紀に建てられたThe Château de Pierreuxでボジョレ地区でも最も美しい建物の一つとなっている。

2005 Morgon Cote de Py

口に入れたときの豊満さが魅力のワインが生まれます。この地区から、雹の一撃でつぶされた赤い果実の香りがもたらされます。色は深みのあるガーネット色で、サクランボ、モモ、アプリコット、プラムなど、熟した核果系果実の香りがします。豊かで肉付きが良く、強いワインで、熟成させるとさらに良くなります。ここの造り手たちは「モルゲンヌ!(くそ!)」と言う代わりに、「モルゴンヌ!」と言います。不平不満の鬱憤晴らしには最高なのです。

モルゴンはブリュイにつづき2番目に広い地区。土壌は酸化鉄やマグネシュームの豊富な黄色のシストからなる崩れやすい片岩で色は黄赤色。これはワインの特徴でもある「腐った岩」la roche pourrie の語源であり、非常に古いマグネシュームで古代の緑青火成岩です色あいや骨格がしっかりしたワインができます。



2005 Moulin-A-Vent Les Canneliers

名前はロマネッシュ・トランの丘の上に昔からある、止まっていたり風がふくと動いたりする古い風車(ムーラン)に由来しています。その類まれな特徴はマグネシウムを多く含む花崗岩質の下土によるものです。濃いルビー色で、コシのしっかりしたワインで、アイリス、枯れたバラ、スパイス、熟した果実の香りがします。骨格がしっかりしている長熟タイプで、クリュの中でも10年の熟成はできる。



2005 Saint-Amour 3 Terroirs

ボジョレクリュの中では最小。 土壌は花崗岩とシリカ(SiO2=微粒二酸化ケイ素)を含んだ粘土質。粘土が花崗岩やシストの岩や石を覆っている。

愛の聖人という魅力的な名前を持つこのクリュはボージョレのクリュの中でも最北に位置し、ただひとつソーヌ・エ・ロワール県に畑があります。生き生きとして繊細で、バランスが取れ、ガメイの果実味の中に、ルビー色の外観や、キルシュやスパイス、モクセイソウの香りを垣間見ることができます。ソフトでバランスの取れた飲み口。 ボジョレの中で基準が一般的には一番高いとヒュージョンソンは言っております。

0 件のコメント: