2008年12月31日水曜日

2008 打ち上げ


2008のフィナーレは1998アンリ・ジローのシャンパンと白ワインの王様ル・モンラッシュ1988、そしてスクリーミングイーグルを作っていたころのハイディバレット作の1999マーチネリ three coltsを楽しむことができました。それぞれが10年、そして20年を迎えた実力者ぞろいで真価が間違いなく発揮されていました。

アンリジローはそのふくよかな厚みと細かい泡、上品な酸、そして蜂蜜やアプリコットのニュアンスを加えていました。ル・モンラッシュは20年の時を上品にすごして各種ドライフルーツやハーブそして上品な樽が交じり合あった複雑さで言葉が不要の世界でした。マーチネリはタンニンが細かく溶け込んで豊かでありながら熟成とともに落ち着いたフルーツ味とあいまってカリフォルニアのピノが遂げることができる素晴らしい熟成をあらわしておいしく頂けました。 

今年も多くのワインに恵まれた素晴らしい年でした。

2008年12月24日水曜日

カリフォルニア 1級、2級比較


10年を経過したOpus OneとOverture、フラワーズのピノ・ノアールCamp Meeting RidgeとAndreen Galeの比較を飲み比べました。 オーヴァチュアについては、確かに味わいの系統はオーパスワンと同じものですが、香りの深さ、そして味わいの複雑さで明確に違いが現れました。正直言っ て、酔っ払ってくるとオーバチャアでもオーパスの余韻は感じられるのですがグラスを並べて同時に比較すると、その違いはベルベットとポリエステルぐらいに 歴然でした。オーパスの方は熟成香も加わり霧の森に迷い込んだような幻惑的なものでした。フラワーズにしても同様で、キャンプの方が香り高く、なおかつ細 かいタンニンと繊細さが違いがはっきりと現れていました。 大人のクリスマスはワインを囲んで更に楽しい時間となりました。

2008年11月10日月曜日

スペインワイン


スペインを代表するセグラ・ヴイーダスの力強さと、グラスで小さく泡立つ微発泡ワインとの比較は絶妙でした。広尾のてんぷら屋さんを占領して楽しい時間でした。

長らく時間がかかりましたがサイトが新しくなりました。

2008年7月24日木曜日

三星マッチ

ミシェランガイドに紹介された三星フレンチで料理とワインの饗宴でした。モンラッシュ、シャンベルタン、、モダンフレンチにはワインの方に軍配があがります。

2008年5月13日火曜日

ロワール

画像ボケボケですみません。 ワインリストは以下です。
















1.Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 95 Nicolas Joly 
2.Pouilly Fume Baron de L 03 Ladoucette
3.Touraine Chinon Cuvee Marie 02 Beatrice et Pascal Lambert 
4.Sancerre la Moussiere 05 Alphonse Mellot
5.St-Nicolas-de-Bourgueil Le Loire 04 Domaine St Nicolas 
6.Vouvray Clos du Bourg 05 Domaine Huet Demi‐Sec

<解説>
1.Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 95 Nicolas Joly 
Clos de la Coulee de Serrant 
クーレ・ド・セランはロワール河の北岸サヴニエール地区に、シトー派修道僧によって12世紀に植えつけられた由緒ある畑です。以来800年以上もの間ブドウ栽培が行われ、その歴史の中でルイ11世、14世、フィーヌ女帝がこの地を訪れたという記録が残っています。粘板岩に覆われた丘の急斜面に育成された「シュナン・ブラン」種から造られる白ワインは、世界的にも類を見ないほどユニークで高品質なものに仕上がります。
1962年よりジョリー家が所有していますが、『クラスマン』で最高評価を得るなど、その名声を高め続けています。クーレ・ド・セランの特徴は、1980年から厳しく管理された生力学栽培“バイオダイナミックス”の原理に基づいて栽培されたブドウを原料としていることです。生力学栽培は、1924年ドイツで、ルドルフ・ステイナー氏(1861~1925)によって提唱した農法で単なる無農薬有機栽培ではなく、ブドウ畑に活力を取り戻す芸術と言われています。Nicolas Joly
現当主のニコラ・ジョリー氏は1976年に母が運営していたワイナリーに戻り、ビオディナミによりブドウ栽培を開始しました。1980年に部分的に、1984年からは全ての畑に導入。テクノロジーやテクニックに依存し、画一化されたワインの氾濫を憂い、現在は世界中で栽培者への啓蒙や講演活動を行い、「ビオディナミの伝道師」とも呼ばれています。栽培面では若干の硫黄とボルドー液を除き、化学製品などは一切使用していません。収穫 は全て手摘みで、房ごとの熟し具合に応じて数回に分けて行われ、その期間が2ヶ月に及ぶこともあります。
Coulée de Serrant 1995
外観は濃い黄金色。香りに熟成したキャラメルとフィノシェリーがありますが、シェリー香はしばらくして消えます。味わいは幅広い風味のいい果物とよく調和した酸味。長熟。
2.Pouilly Fume Baron de L 03 Ladoucette
Baron de L
1787年以降コントラフォンとラドーセット家の所有するこの畑のピュイフュメが最も有名です。地所のブドウの最初の絞り汁からだけ生産されます。外観は、緑の色調が入った淡い黄金色です。香りは、熟した果物(例えば西洋ナシと白い桃)で繊細で、蜜蝋、バニラと火打ち石の複雑な特徴を持っています。味わいは新鮮なフルーツが最初に感じられ、厚みがあり、強くて、しなやかです。フルーツの丸みと鉱物のかたさの間でバランスが保たれます。非常に余韻が長い。

3.Touraine Chinon Cuvee Marie 02 Beatrice et Pascal Lambert 
Pascal Lambert
オーナーのパスカル・ランベール氏はイタリアのバローロや、スペイン、カリフォルニアのワイン造りを経験。現在はオーガニック農法を含め、土壌を大事にした、彼自身のシノンを造りあげています。

4.Sancerre la Moussiere 05 Alphonse Mellot
Alphonse Mellot
サンセールで、最大の造り手で長い伝統を守り続けているのがアルフォンス・メロです。1513年刊行のロワールの地元文献にはメロ家の名前があり、ブドウ栽培と上質なワイン造りに携わっていたことが記載されています。メロ家の職人気質な仕事ぶりと高い技術は、1698年にセザール・メロがルイ14世により評価されて、“コンセイエ・ヴィティコル(ブドウ栽培・ワイン醸造アドバイザー)”に選ばれるという栄誉を受けています。
19世紀初頭に、アルフォンス・メロはサンセールにオーヴェルジュを開き、この地方の人々や旅客にワインを提供しはじめました。さらに19世紀後半の1881年には、フランス国内や海外にワインを出荷する許可を取得しました。
家族経営の企業は父から息子へと代々引き継がれ、発展を続けています。代々、メロ家の長男は創設者と同じ名前を世襲するので、現在の18代目と19代目ともにアルフォンス・メロと名乗っています。
所有畑は丘の頂上の南西向き斜面に広がり、総面積は約50haで、ソーヴィニヨン・ブランが41ha、ピノ・ノワールが9ha、栽培されています。
火打ち石のようなフリンティーな石がゴロゴロと畑の中にころがっている、鉱物的でミネラルなシレックス土壌です。
メロ家歴代の真の宝と呼ぶべき秀逸なテロワールは、キンメリジャン土壌の上に、Saint Doulchard(サン・ドゥルシャール)と呼ばれる、泥灰岩(マルヌ)土壌の表土が広がるもので、サンセール特有の地質の中でも特に独特のパーソナリティーを持っています。
ワインの品質を現代的に改めたのは、次期当主となる19代目のアルフォンス・エドモンド・メロで、サンセールでは珍しく、白ワインの醸造にオーク樽を使っています。この樽は特注で、シュール・リーをするのに澱がより多くの液面と接するために、そして複雑性を生成するようにと普通の樽より横に長く作られています。
スタンダードのアン・グラン・シャンで10%、プレステージ・キュヴェのキュヴェ・エドモンドで100%新樽を使用します。
ワインのラベルのデザインは、キャップシールを使用することで有名な、ジェラール・ビュヴィスによるものです。伝統を継承していくためには、厳格さと並々ならぬ努力の継続と、更に新しいもの物へもチャレンジしていくことで現代と融合していくという、まさに本物たる真価を確信させてくれるのがアルフォンス・メロです。
ンド・メロで、サンセールでは珍しく、白ワインの醸造にオーク樽を使っています。この樽は特注で、シュール・リーをするのに澱がより多くの液面と接するために、そして複雑性を生成するようにと普通の樽より横に長く作られています。スタンダードのアン・グラン・シャンで10%、プレステージ・キュヴェのキュヴェ・エドモンドで100%新樽を使用します。

5.St-Nicolas-de-Bourgueil Le Loire 04 Domaine St Nicolas
Domaine St Nicolas 
ドメーヌ・サン・ニコラはミュスカデの南、大西洋に面した緩やかな斜面を持つフィエフ・ヴァンディアン(VDQS地区)に33haのブドウ園を持つ生産者です。
大西洋から吹き付ける烈風は、防風林を陸側に曲げる程のすさまじさで、この地の伝統的なブドウ畑はブドウの主幹が地中にあり、枝のみが地上に出ています。
ドメーヌの若き当主・ティエリー・ミッションは厳しい栽培条件下、果敢にブドウ栽培・醸造に挑戦、クラスマン2004年には、この地で飛びぬけた品質のワインを生産するドメーヌとして紹介されるに至りました。
彼はミュスカデのギィ・ボサールを師と仰ぎ、1998年からビオディナミを導入、ヴァンデの個性を土地から表現することに努めています。
ブドウの剪定を変え、場所によっては人力で土を耕し、醸造設備を整え、たゆまぬ努力の結果、他のAOCを圧倒する評価を勝ち取りました。

6.Vouvray Clos du Bourg 05 Domaine Huet Demi‐Sec
Domaine Huet
ヴーヴレイ村村長を長年務めた伝説の造り手、ガストン・ユエが興したドメーヌです。ユエ氏は他にINAOの委員、トウレーヌ生産者組合会長、ヴーヴレイワイン騎士団評議会会長など多くの要職を務めた人物です。1928年にガストン・ユエがヴーヴレイの「ル・オー・リュー」の畑を5ha購入してその歴史が始まり現在は、「ル・オー・リュー」「ル・クロ・デュ・ブール」「ル・モン」そして2001年に新たに購入した「ドメーヌ・ド・ヴォダニ」の4区画35haを所有するに至りました。ガストン引退後1976年より、その娘婿のノエル・パンゲが継承しています。パンケはドメーヌを引き継いで間もなくバイオダイナミックによる栽培の可能性に注目し、1987年から一部の畑でバイオダイナミック農法を試み、1990年からはすべての畑で実践するようになりました。ウドン粉病やベト病に関してもボルドー液を極力使わず、自然の植物を用いて対処しています。また1987年以降、補糖も一切やめ、圧搾後、自然酵母を用いて木樽で醗酵を行っています。
Clos du Bourg 
石垣に囲まれた6ヘクタールのこの畑はヴーヴレイ村の教会の真下に位置します。表土が薄く小石を含む石灰岩土壌から、複雑で力強くコクのあるワインが生まれます。ぎっしり詰まったミネラル感、心地よい酸の絶妙なバランスで優しい甘口のワインとなります。

参考:ロワール地方
15世紀にはルイ11世によって、一時的にフランスの首都であったロワール地方。フランスで一番長い川であり、その渓谷がユネスコの世界遺産にも指定されているロワール川。川に沿って多くのフランスの王達が何世紀にもかけて、自然や狩りを楽しんだ城などの足跡を残されています。この地方のワインは、古くから王侯貴族に愛され飲まれてきました。以下次葉ロワール地方解説別添あり。

2008年4月6日日曜日

メモ


これまでの王様を囲んでいただいた素晴らしいワインたちの記録です。


半分ぐらいはどこかに見失ったたことと、一度のアップロードしたので順番がめちゃめちゃですが.

モノポール大会

第18回 王様会 モノポール特集   
 (アペリチフとデザートワインを除く)    平成18年12月5日 
 

1. Philipponnat Reserve Rose                   
フィリポナ レゼルヴ・ロゼ・ブリュット
生産者: フィリポナ について。               
17世紀(1697年)よりシャンパーニュ地区に住む一家で19世紀ごろよりシャンパン作りを始めたという。1910年にはエペルネの東5キロのマルイュ・シュール・アイ(Mareuil-sur-Ay)にシャンパン醸造所を作った。18世紀ごろの古いセラーを取得し、1935年にはそれまで何人かによって所有されていたクロ・デ・ゴワセの畑を買い取り区画の整理と水捌けを整え現在の姿にした。

品種: ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ

繊細で微妙なロゼカラーは、情熱と新鮮さと気品の絶妙なコンビネーションをもち、グランクリュとプルミエクリュの畑で育てられたブドウを厳選してブレンドしています。
格付け94%クリュ。 ピノ・ノワール50~60%、シャルドネ25~30%、ピノ・ムニエ15~20%

伝統的なシャンパーニュ方式で造られ、赤ワインと白ワインをブレンドして瓶詰し、瓶内二次醗酵。前年までのブドウで造られたヴァン・ド・レゼルヴを20%ほどブレンドして安定したスタイルを保っています。この美しいロゼカラーは、クロ・デ・ゴワセ用と同じピノ・ノワールの一番搾り果汁のみでできたワインによるもの。 セラーで2-3年熟成。 ボトルにはデゴルジュマンした日付が書かれています。

テイスティング: バラ色のニュアンスをもった金色で銅のような輝きもある。細かくクリーミーな泡立ちで、ノーズはさくらんぼや野いちごのような華やかな香り。味わいは赤と白の絶妙なハーモニー。 余韻はピンク・グレープフルーツのようなタンニンと酸が長く続きます。 サービス温度は8度前後で、リリースから2年ごろまでのフレッシュなときに飲むのが良い。アペリチフやデザートと一緒におすすめ。

アルコール度 12%
総酸     4.9g/l
糖度    11g/l

2. Philipponnat  Clos de Goisses 1991
クロ・デ・ゴワセ・ブリュット・モノポール 1991

生産者:  フィリポナ              
生産量:  15000~20000
使用品種: ピノ・ノワール、シャルドネ

フィリポナ社の単一所有の畑は5.5ヘクタールで(ピノ・ノワールが3.5ha、シャルドネが2.0ha)で、シャンパーニュで最も高い格付けのアイ村(グラン・クリュ)のマルユイユ・シュール・アイ村(99%クリュ)にあります。シャンパーニュの最高立地のこの畑は、マルヌ川に面した南向きの急斜面(45度)にあり 理想的な陽光角度とマルヌ川の照り返しもブドウの生育に好都合。ブドウの生育に必要な日照の度合いが400kmも南にあるブルゴーニュに匹敵する。

機械での作業が全然できない急斜面の畑で、丁寧な手作業による『重労働=ゴワセ』(シャンパーニュ地方訛の古い言い方)から生まれる。このクロ・デ・ゴワセは、99%クリュ。樹齢は約25年~30年。ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。伝統的なシャンパーニュ方式で醸造、乳酸醗酵は行わず、自然のアロマや丸み、新鮮さ、たくましさ、土壌からのミネラルを最大限に引き出しています。年間生産量も作柄の良い年のみ15,000~20,000本。デゴルジュマンをした日付がボトルに明記してある。

濃い金色で繊細な泡。コーヒー、ココアやトーストの香ばしさがあり、味わいは豊かで力強く、しっかりとした骨格とスパイシーさが感じられます。ドライプラム、くるみのような味わいが加わり、ハーモニーがすばらしく長い余韻が楽しめます。 リリース時から10年すぎ熟成。

料理とともに楽しむシャンパンでフォアグラ・トルフュ、赤味の肉、ソースを使ったジビエ料理などにあう。

アルコール度 13%
総酸   4.9g/l
糖度  8.5g/l


3. Clos Blanc de Vougeot   Monopole
クロ・ブラン・ド・ヴージョ モノポール

生産者; Domaine de la Vougeraie
ドメーヌ・デ・ラ・ブージェレ(ボワセ一家が所有)
クロ・ブランはクロ・ド・ヴージョ城に近く、周囲を黒ブドウの畑にかこまれており、ルビーに囲まれたダイヤモンドのようで、”ホワイト・ヴィニヤード“として知られている。1110年にはここの白ワインはシトー派の僧侶達への献上ワインとして与えられた記録が残っており、すでに900年間作られていることになる。
ヴージョを名乗るアペラシオンは67ヘクタールあり、そのうちの50ヘクタールはクロ・ド・ヴージョ。クロ・ブラン・ド・ヴージョは城の正面の位置でクロ・ド・ヴージュの北壁の西半分の下の方角です。

土壌:  石灰質で表土はシルト、粘土質。
品種:  95% シャルドネ, 4% ピノグリ,1% ピノブラン
醸造; 全房圧搾。15度で12時間清置した後に発酵はゆっくりと樽で行う。
天然酵母を利用した自然の発酵で酵素類は一切使用しない。16ヶ月の樽熟。
テイスティング: 色合いは深く輝く金色で魅力的な緑色のニュアンスも感じられる。ノーズは力強く複雑でフルーツとミネラルが感じられる。味わいは豊かでドライフルーツ、ヘーゼルナッツやカシューナッツがありしっかりした酸に支えられた豊かでありながら爽やかな印象。 料理はロブスターやランゴスティン(西洋赤エビ)、シーフードソースを使った料理などが合う。


4. La Grand Rue 2000
ラ グラン リュ 2000

生産者; Domaine  Francois Lamarche 
(ドメーヌ フランソワ ラマルシュ)
ロマネ・コンティとラ・ターシュに寄り添うような細長い畑の位置はどう見ても特級のはずであるが長く1級の格付けだった。1933年以来ここを単独所有するラマルシュが1936年の原産地故障制度制定時に特級格付けを拒んだのが理由といわれるが、現当主のフランソワ・ラマルシュが申請して1992年に特級となった。

ブドウ畑: 8.52ヘクタール
醸造:   ブドウは手摘みされ、除梗後に大樽で15-18日発酵させ、40-60%の新樽を使って熟成させる。 年により18-20ヶ月の樽熟成を行った後に瓶詰めされる。







5. La Romanee 2002
ラ・ロマネ

生産者;Domaine du Vicomte Liger-Belair
畑;ロマネ・コンティと同じ斜面の上にあり、北側にリッシュブール、南側にはグランド・リュとヴォーヌ・ロマネを代表する、グランクリュに囲まれた好立地にある。畑の面積はわずかに0.85ヘクタール。除草剤は使用しない。平均樹齢52年、
平均収量27hl/ha、新樽比率100%で15-18ヶ月の熟成、清澄処理、濾過処理は一切なしでビン詰めされます。年平均生産量は約3,000本。
畑の面積は0.8452hで、ブルゴーニュで一番小さなグランクリュとなっています。

シャトー・ド・ヴォ-ヌ・ロマネ(=リジェ・ベレール伯爵家)の単独所有。ドメーヌの由来は19世紀はじめ、ナポレオン麾下の将軍、ルイ・リジェ・ベレールから始まる。代々下請け人が耕作をしていて、最近までフォレ家が耕作・醸造しボーヌのネゴシアン、ブシャール・ペール・エ・フィス社が熟成・瓶詰・販売を担当していた(資料によってはブ社が醸造していたともある。この体制は1976年ころかららしく、その前までは同じくボーヌのビショー社が販売していたしルロワが販売していた時代もあったらしい。2002年からは、ブ社との契約期間が終了し、リジェ・ベレール家が耕作を直接することになる。そして2006年ヴィンテージから100%リジェ・ベレール家(Liger-Belair)の名前でワインが出荷されることとなった。

畑の管理として11月ごろから馬を耕作につかう。トラクターは土を踏み固めるが、馬の鋤は深く、柔らかく土に入る。土に空気をもたらし、ブドウの根が地下に伸びることでブドウが健全に育ち良い果実をつける。ラ・ロマネは4000本(2005年まではワインはブ社と折半)

現在の当主でワインづくりをしている36歳のルイ・ミシェル・リジェ・ベレールはピノ・ノワールで表現したいのはフィネス(繊細さ)という。読売新聞のインタビューで
 「ブシャールが醸造していた時代のラ・ロマネは重くて、タニックだった。僕の目標はピノ・ノワールのエレガンスを表現すること。抽出されすぎたワインや樽のきついワインは好きではない。色が薄くても、ピノのアロマや気品が表現されたワインが好き」という。彼がすべてを手がけた02年のワイン6アイテムはいずれも純粋で軽やか。異なる個性を表現し、エレガントなバランス感が素晴らしい。ラ・ロマネは多少幼すぎるが、潜在性の巨大な影が背景に伸びている。




プロフィール

ルイ・ミシェル・リジェ・ベレールLouis Michelle LIGER-BELAIR
シャトー・ド・ヴォーヌ・ロマネ当主
 1973年パリ生まれ。シャトー・ド・ヴォーヌ・ロマネを所有するリジェ・ベレール子爵家の7代目。少年時代は軍人の父とともにフランスやドイツを転々とし、91年からトゥールの農業学校、ディジョン大で農業エンジニアリングなどを学んだ。研修先はカリフォルニアのファー・ニエンテ、ボルドーのブラネール・デュクリュなど。99年からシャトーに戻り、2000年からヴォーヌ・ロマネの2つの村名と1級畑、02年から特級のラ・ロマネ、1級のオ・レニョの栽培・醸造・ビン詰めを手がける。




6. La Tache 1976Pinot
ラ・ターシュ 1976
生産者;DRC       

樹齢平均46年で畑の面積は6.06ヘクタール。土壌はマールや岩盤の上に鉄分を多く含む石灰質の土質が重なる。6.062haのすべてをドメーヌが単独所有するラ・ターシュは、ロマネ・コンティ畑の南に位置し、斜面の上から下へと広がっているため、上部の重厚さと、下部の繊細さが絡み合う独特の複雑な深みがある。優美さと厳格さを併せ持ち、色濃く、凝縮され筋肉質の印象のワイン。

冬場の厳しい剪定、夏のグリーンハーベストなど厳しい管理を行った後で、収穫は手摘みで今やどこでもお手本となった選別テーブルでのブドウ選別を1977年に導入している。しかし収穫後のテクニックよりブドウ畑での管理に最も重点をおいている。1976年は畑で腐敗病によるひどい被害を受けた年であるがDRCの実力を発見しよう。
(1970年代は悪い気候と病気でブルゴーニュが悩まされた時代であり、DRCのワインも例外ではなかったという)

醸造は伝統的方法で除梗を行わず比較的低温(33度以下)で天然酵母を利用して約1ヶ月をかけて行う。トロンセの100%新樽を使って貯蔵し、フィルターせず、重力だけを使った澱引きを行う。(1979や1980は澱びきをしなかったし、最近は1回の澱引きだけという年もある)。清澄はときどき行うがその場合は卵白を使用。

テイスティング: DRCのワインの目指すものはフィネス、バランス、洗練さ、美しさ、年とともに熟成する優雅さなどである。

DRCの共同代表取締役のサイン

ⅰ)1991年~現在 ⅱ)1990年 ⅲ)1972年~1989年  ⅳ)1953年~1971年
Henry Frederic Roch A. de VillaineCharles RochA. de VillaineLe Leroy BizeA. de VillaineH. de Villaine      
アンリ・フレデリック・ロックオヴェール・ド・ヴィレーヌシャルル・ロック (1992年3月没)オヴェール・ド・ヴィレーヌラルー・ビーズ・ルロワオヴェール・ド・ヴィレーヌアンリ・ゴーダン・ド・ヴィレーヌ

DRCの所有面積、平均樹齢、平均生産量のリストは以下のとおり。
Vineyard
Holding
Average Vine Age (Yrs)
Average Production
Romanée-Conti
1.8 Hc
52
450 Cases
La Tâche
6.06 Hc
46
1,870 Cases
Richebourg
3.51 Hc
39
1,000 Cases
Romanée-St-Vivant
5.28 Hc
33
1,500 Cases
Grand Echézeaux
3.52 Hc
51
1,150 Cases
Echézeaux
4.67 Hc
31
1,340 Cases
Montrachet
0.67 Hc
61
250 Cases

2008年4月5日土曜日

お花見ワイン会


お花見ワイン会 
2008年4月3日




Cuvée William Deutz Rose Millesimé 1999

Ayはシャンパーニュ地方で最も古くからブドウ栽培が行われて圧搾所がありローマ法王レオン10世やアイの領主であったフランソワ1世、ヘンリー4世などにも所有管理されていたと記録されている。Deutzは1838年にWilliam Deutz(Trader)、Pierre-Hubert
Geldermann (Champagne Salesman)によって創立された。当初はブドウ畑を買うことは無く出来上がったワインを買ってシャンパンを製造、販売していた。彼らの息子たち、Rene Deuz とGeldermann が商売を引き継ぎ畑を買い足していった。GeldermannがRenoの妹であるMarieと結婚したことで2つの家族の結束が更に強まり、国内のみならずイギリス、ドイツ、ロシアの市場へと拡大していった。この時代にSyndicat des Grandes Marquesの創設メンバーとなり、現在も使われているワイナリーとセラーを建設した。その後も
5代にわたって同じ一族によって経営されフランス内外での評価を固めていった。1993年になるとルイ・ロデレール傘下になりFabrice Rossetが代表となり規模を拡大した。ブドウは合計で190ヘクタールの畑で栽培され、多くはDeutzが所有しているが他にアイ、モンターニュ・デュ・ランス、コートドブラン、エペルネ近郊からもブドウを買っている。現在は16500ヘクトリットルのステンレスタンクをはじめ、セラーも拡大し年間150万本から180万本の生産量となっている。

テイスティングノート
 深く明るいサーモンピンク色。 ノーズは繊細でありながら個性的、だんだんとアルコールにつけたチェリーのような香りに変わってくる。 次に複雑で豊かな香りの波が押し寄せてくる。チェリーの香りが消えてワイルド・ブラックベリーのニュアンスが出てくる。ピノノアールの力強さとシャルドネ(25%)のエレガンスのバランスが絶妙。香りは長く続く。ブレンド比率;75%ピノノアール、25%シャルドネ、使われているブドウの全てはGrand Cruの畑より。

ホテル ジョルジュサンク [La Cinq Restaurant]店長コメント
Deutzはフィネスと豊かさを備えたロゼシャンパーニュで有名です。このタイプのワインに現代的なアプローチを試みています。透明なキジの目色で、香りは繊細でやわらかく、ブランデーに浸した赤いフルーツ(イチゴやブラックベリー)のブーケがあります。味わいは豊かで丸く官能的でアフターが長い。ちょっとした柑橘系の香りが軽やかさを与えます。ピノノアールがシャルドネの軽い刺激をともなって美しいフィネスとなっています。



Hernriot Cuvee des Enchantelers 1990

1794年に布地の商売をしていた地元ブルジュアのNicolas Simon Henriotと栽培学で有名だったAbbe Godinotの姪Apolline Godinotが結婚してシャンペンハウス アンリオが生まれ、以後一族によって継承されてきた。 1905年8月22日にはオーストリア皇帝、ハンバリー王であるフランスジョセフ2世からアレクダンドル・アンリオに対して「誠実に個人的に仕事をすれば彼が生きているかぎり」“御用達”の許可が与えられた。アンリオはハプスブルグ家にシャンパンを納めるばかりでなく、オランダ皇室にも提供していた。

しかし、20世紀に入るとヨーロッパ各地の畑がフィロキセラの被害、つづいて1914-1918年には第一次世界大戦によってランスやその地域が破壊された。1925年になってエチエンヌ・アンリオがブドウ畑を買い付けてハウスの再建にとりかかった。エチエンヌの死後、息子のジョセフ・アンリオが1957年には後を継ぎ、後にシャールス・エイドシック(当時はヴーヴクリコ ポンサルディンと呼ばれていた)の社長になりアンリオの名声を広めていった。

生産量は年間約100万本と小規模ながら、その品質は世界的に著名な評論家や専門誌から賞賛され、極めて高く評価されている。 創業以来、シャルドネ種に重きを置いたエレガントなシャンパーニュづくりを続けており、その伝統は、ブシャール ペール エ フィスやウィリアム フェーブルを復興させた先代のジョセフ・アンリオ氏らを経て、1999年には現当主である12代目のスタニスラス・アンリオ氏へと脈々と受け継がれている。

原酒となるワインの長期熟成のポテンシャルを重視して、シャンパーニュでは珍しく、伝統的にピノ・ムニエ種を使用せず、シャルドネ種とピノ・ノワール種のみを使用しています。軽やかさとフレッシュ感はシャルドネから、力強さと骨格は熟成したピノ・ノワールより、絶妙なバランスと複雑さを醸し出します。


Cuvee des Enchantelers
偉大なヴィンテージにしかつくられない、アンリオのプレステージ・キュヴェ。“アンシャンテルール”とはカーヴでワインが発酵するのを見守る職人を意味する、古くからのシャンパーニュ地方の言葉です。シャルドネがリッチさと複雑性をワインに与え、ピノ・ノワール種が力強さとスパイシーさをもたらします。地下セラーで9年以上にわたる熟成を経てオリ引きされた後、さらなる熟成を待って世に出されます。ヘーゼルナッツやカラメルのような熟成香とシトラスやミント、スパイスやモカのような複雑味。果実味・酸・ミネラルがいずれも高いレベルでバランスをとり、しっかりした厚み、長い余韻が特徴。




2006 Duchhorn Sauvignon Blanc Napa Valley

ナパバレーの幾つかの畑のブドウを使っている。どちらかというと暖かい場所にある畑を選びリーフキャノピーを行っている。ソービニヨンブランとセミヨン両方に特定のクローンを使い醸造法はフルーツの明るさを得るために全房ごとプレスし、樽(100%フレンチオーク)に入れて何度か酵母の澱をかき混ぜあわせてワインに複雑さを豊かさを与えた。樽とフルーツのバランスが良くなるまで幾つかの樽を移動させました。その後、ステンレスタンクで発酵させたワインとブレンドしました。樽発酵したワインは30%。 

テイスティングコメント: 生き生きとした酸がトーストオークと釣り合って味わい豊か。アロマは熟したメロン、レモン、キュウイフルーツ、パイナップル、ジャスミン、はちみつ、タイム、ちょっとしたスパイスがあります。味わいはトロピカルフルーツとグレープフルーツのような柑橘系、アプリコット、レモングラス、パパイア、パイナップルなどが長く楽しめます。78%ソービニヨンブラン、22%セミヨン。

Wine Advocate
December 2007
ハニーサックル、春の花、ワックス。バックには樽のニュアンスがあります。 90 points

Wine Spectator
August 31, 2007
明るいレモン、グレープフルーツ、ライムの香りが新鮮。パイナップル、マンゴー、パッションフルーツなどのトロピカルな味わいがフィニッシュに厚さを与えている。強さとスパイシーさを兼ね備えたスタイリッシュワイン。
90 points










ボジョレ概要

ブルゴーニュ南端のボジョレ地区は、南北に55km東西12~15km平均標高300mの起伏に富んだ地域にある。総面積は約22,000ha、大規模なドメーヌは少なく、小規模耕作者が4,000軒にものぼり、小作制度が広く行われている。ボージョレの土壌は、ボージョレ山脈とぶどう畑の北は、花崗岩と片岩からなる第1紀地塊。南のピエール・ドレ(黄金の石)の地区では、第2紀の粘土石灰質土壌で、ソーヌ河の周辺は沖積土。ワインはたっぷりありますが、水も例外ではありません。湧き水や水流は豊富にあり、これに雨水が加わり、ボージョレ西部の森を潤します。しかし東部のボージョレのぶどう畑ではフェーン現象によって、雨量は少なく、年間降水量は740mmほどです。ボージョレ地方は最も雹に見舞われることが多い地方の一つです。夏の酷暑が来ると決って雹が降り、収穫に損害を与えます。ボージョレは確かに非常に暑く(最高記録は03年8月の42.6℃)、冬の気温はかなり低く(最低記録は1963年の-21.8℃)、頻繁に-5~-10℃の霜にみまわれます。
 ボジョレワインの大きな特徴は二つ。一つは栽培ブドウの約98%が正式名Gamay Noir a Jus Blancガメ・ノワール・ア・ジュ・ブラン(白い果汁の黒ブドウ)で、この地方特有の花崗岩系土壌に良くあって、他の地域では真似の出来ない、フレッシュでフルーティーなワインが出来る。もう一つの特徴は醸造法。ブドウを破砕せずに粒のまま発酵槽に入れ、底部に溜まった果汁の発酵で生じる炭酸ガスを利用し粒の中で発酵させ、その後に圧搾する方法「マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬発酵法)」。第一アルコール発酵時に果帽を押したりポンプオーバーをすることが多い。アルコール発酵後に乳酸発酵を行う。  ボジョレには四つのACがある。 (1)Beaujolais (2)Beaujolais Superieur(最低アルコール度数が1%高いだけ) (3)Beaujolais Villages (4)Cru Beaujolais。 Beaujolais Villagesはこの地方の北半分に広がり、その中心部にCru Beaujolaisの10ヵ村があり、南半分に広がる単なるBeaujolais ACとはハッキリと品質の差がわかるものが多い。

モメサン

1865年にマコンで創立され、徐々にボジョレ地区に進出し、ボジョレ地区でも代表的な生産者となる。この2ヶ所にまたがる歴史はブルゴーニュの品質を重視する考え方とボジョレの生き生きとした味わいを表現するという考え方の両方を追求する生産者となった。モメサンは自らのワイン作りの考え方と合うブドウ生産者とパートナーシップを結んでいる。ワイン作りには、合理的な栽培方法、グリーンハーベストによる結実制限、剪定、収穫時に小さなケースを使うこと、手での選果、足でパンチダウン、栽培計画を月のカレンダーに従うことなどがある。現在のワイナリーの場所は19世紀に建てられたThe Château de Pierreuxでボジョレ地区でも最も美しい建物の一つとなっている。

2005 Morgon Cote de Py

口に入れたときの豊満さが魅力のワインが生まれます。この地区から、雹の一撃でつぶされた赤い果実の香りがもたらされます。色は深みのあるガーネット色で、サクランボ、モモ、アプリコット、プラムなど、熟した核果系果実の香りがします。豊かで肉付きが良く、強いワインで、熟成させるとさらに良くなります。ここの造り手たちは「モルゲンヌ!(くそ!)」と言う代わりに、「モルゴンヌ!」と言います。不平不満の鬱憤晴らしには最高なのです。

モルゴンはブリュイにつづき2番目に広い地区。土壌は酸化鉄やマグネシュームの豊富な黄色のシストからなる崩れやすい片岩で色は黄赤色。これはワインの特徴でもある「腐った岩」la roche pourrie の語源であり、非常に古いマグネシュームで古代の緑青火成岩です色あいや骨格がしっかりしたワインができます。



2005 Moulin-A-Vent Les Canneliers

名前はロマネッシュ・トランの丘の上に昔からある、止まっていたり風がふくと動いたりする古い風車(ムーラン)に由来しています。その類まれな特徴はマグネシウムを多く含む花崗岩質の下土によるものです。濃いルビー色で、コシのしっかりしたワインで、アイリス、枯れたバラ、スパイス、熟した果実の香りがします。骨格がしっかりしている長熟タイプで、クリュの中でも10年の熟成はできる。



2005 Saint-Amour 3 Terroirs

ボジョレクリュの中では最小。 土壌は花崗岩とシリカ(SiO2=微粒二酸化ケイ素)を含んだ粘土質。粘土が花崗岩やシストの岩や石を覆っている。

愛の聖人という魅力的な名前を持つこのクリュはボージョレのクリュの中でも最北に位置し、ただひとつソーヌ・エ・ロワール県に畑があります。生き生きとして繊細で、バランスが取れ、ガメイの果実味の中に、ルビー色の外観や、キルシュやスパイス、モクセイソウの香りを垣間見ることができます。ソフトでバランスの取れた飲み口。 ボジョレの中で基準が一般的には一番高いとヒュージョンソンは言っております。

2008年1月11日金曜日

円熟











いや~、、バースデイビンテジを飲める幸せ・・ 色はオレンジから茶色に変わる輝くゴールデンカラーで、色々なニュアンスが一体となり果実とスーボワが枯れてくるのを酸がしっかりと支える逸品でした。