2009年7月20日月曜日

花火ワイン

調布の花火を背景にしたワインは七変化のワインを少人数の割に飲みすぎました・・・家でするとセラーが近いのでついついワインを持ちだして良くないのです。1万2千発もあっという間に感じられるほど良く飲み食べました。皆様を送った後の記憶の次は残骸が山積みの朝でした。

ラインナップはドンペリ2000、ルイロデレールNV、 ルイロデレール クリスタル2002、エイルダルジャン1999、クイテッサ1997、ルエリング・カベルネソービニヨン2003、レイメイ2005、ウィリアムショーシャルドネ2005。

出目は、泡の清涼感とトーストや蜂蜜の香りと味わいをもち、複雑でエレガントでありながら厚みのあるボディにあふれたロデレールのクリスタルがイチジクとプロシュートやマリネなどにぴったり。針の目のような泡がグラスに絶えることなく上って目にも美しい。この日のためのサーロインステーキには1997のクインテッサが合わせました。美しいカベルネの香りがグラスから立ち上がり、熟成が最高期でまさに飲みごろ。豊かで複雑なフルーツ感と絹のように滑らかになったタンニン、上品な酸と交わってブルーベリーやカシス、スパイスが一体となった素晴らしく長くて心地よいフィニッシュでカリフォルニアの真価を発揮してうれしい驚愕でした。面白かったのはムートンの白ワインであるエイルダルジャン。ソービニヨンのハーブ的なニュアンスではなくセミヨンのとブレンドによる新たな骨格が面白く、一般的なボルドー白に見られる桃っぽい味わいや香りとは異質の、前回のオーブリオン白のような蜂蜜の香りとはまた異なった、硬質的な香りと心地よい苦味を伴ったしっかりした味わいでボルドー白の幅広さを体験しました。

2009年7月16日木曜日

リリー会 アルザスで夕涼み

夏の始まりにはふさわしい冷やした白ワイン、アルザスを中心としたワインを楽しみました。仕事帰りの皆さんの喉を最初にうるおしたのはボランジェのシャンパーニュ。ボリューム感を感じされる複雑な香りには酵母やりんご、トースト香、そして微かな蜂蜜の香りも混じって、目にする細かい泡は清涼感と複雑な味わいの双方を満足させました。

リースリングはアルザス(トリンバック)とドイツ(クロスターエーバーバッハ)の違いを比較した。香りはリースリング特有のバラのようなほのかに甘い花の香りがたちあがるが、口に含むとアルザスはきりっと辛口、ドイツのスタインベルガーは最初ちょっと重すぎるとすら感じる花の香りが、時間とともに味わいと同化し、オイリーさのニュアンスを持つミネラル感と、力強い酸を伴ってアルザスに比べて甘口に感じられたカビネットに絶妙なバランスを保ったままフィニッシュでリースリングの魅力を発揮。

本日のハイライトに躍り出たのは、ドメーヌ・ヴァインヴァックのゲヴェルツトラミネール、キュヴェ・テオだ。教科書のような上品なライチや梨の香りに舌に十分な味わいのボリュームと上品な酸が加わり、これだけで単体でも十分味わいを楽しめる逸品であった。トリンバックのピノグリはほのかなフルーツ香、フレッシュハーブにグレープフルーツの皮のような苦味をもつ中厚のワインだが、イタリアのピノグリッジョのようなしっかりした酸に欠けてやや中途半端な印象。ラロッシュのシャブリ・プリミエクリュ、ヴァイヨンはりんご、白桃やミネラルにかすかな樽香をもつミディアムボディで滑らかな舌触りがあり、今回のように個性的なワインの最後には慣れたシャルドネは落ち着くといったところでした。